Windows 11 アップデート後の注意点と対応方法
~共有フォルダやNASへのアクセストラブルを防ぐために~
Windows 11の大型アップデート(例:22H2、23H2、24H2など)後、一部の設定が初期化・変更されることがあります。特にネットワーク共有設定に関する変更は、業務に支障をきたす可能性があるため注意が必要です。
よくあるトラブル:共有フォルダにアクセスできない
アップデート後、以下のような症状が報告されています:
-
共有フォルダにアクセスしようとすると「ユーザー名とパスワードの入力」が求められる
-
スキャナやNASからのデータ保存ができなくなる
-
「アクセスが拒否されました」「資格情報が正しくありません」と表示される
原因:パスワード保護共有が自動的に「有効」になる
Windows 11では、アップデート後に「パスワード保護共有」の設定が自動的に有効化されることがあります。この設定が有効になると、同一ネットワーク内であっても、共有フォルダにアクセスする際にユーザー名とパスワードの入力が必要になります。
✅ 対応方法:パスワード保護共有を「無効」に戻す手順
-
スタートメニュー → 設定 を開く
-
「ネットワークとインターネット」→「ネットワークの詳細設定」 を選択
-
「共有の詳細設定」→「すべてのネットワーク」 を展開
-
「パスワード保護共有」 を「オフ」に設定
-
設定を保存して終了
⚠ セキュリティ上の理由から、設定変更はネットワーク管理者または責任者の判断で行ってください。
その他の注意点
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ネットワークプロファイル | アップデートにより「プライベート」→「パブリック」に変更されることがあるため、共有が無効になる場合があります。 |
| SMB設定 | 古いNASやプリンタがSMB1.0を使用している場合、接続できなくなる可能性があります。 |
| ゲストアクセス | Windows 11 24H2以降では、ゲストアクセスが完全にブロックされる仕様変更があります。 |
まとめ
Windows 11のアップデートはセキュリティ強化の一環として重要ですが、共有設定の初期化や制限強化により、業務に影響が出るケースもあります。アップデート後は、以下の点を必ず確認しましょう:
-
共有フォルダ/NASへのアクセス可否
-
パスワード保護共有の状態
-
ネットワークプロファイルの種類(プライベート推奨)
-
SMBやゲストアクセスの互換性